しばらく現場は直行直帰が続いていて、通勤快速としての座を降りて休業中だったDトラ。
バッテリーは外してときどき維持充電していたのだが、ここらで一度きちんとすることにした。
先週末のこと。
久しぶりにカバーを外し、ちょっと埃っぽい外装とシートの汚れを拭きとってから、
充電し直したばかりのバッテリーを繋いでチョークを引き、セルを回す。
が、いっこうにかかる気配はなし。やっぱりね…。
一週間乗らないだけでてこずるヤツなのに、気が付けば2ヶ月近くも放置プレイ。
TDMでは秋から月イチくらいでまとまった距離を走っていたというのに、Dトラにこれほど乗ってない年はなかったな。
だから一筋縄ではいかない覚悟はしていたが、それにしても今までとは様子が違うような。
いつもならくすぶるような爆発がときどきあるのだが、それすらもなし。
充電したてでもそうセルにばかり頼ってもいられないので、押しがけに切り替えて一汗かいてみてもやはり同じ。
さて、どうしたものか…。
昔、過電流でハーネスが溶け、のべつ直結状態になった苦い経験があるのであんまりやりたくなかったけど、
クルマからブースターケーブルを繋いで強制的にセルを回してみる。が、やっぱり同じ。
ならばと、ひとつづつチェックしていくことにする。
ヒューズはどれも異常なし。プラグの火も飛んでいるし、エアクリーナー内部に吸い込んだ物もなし。
チョークを引いてセルを回した後のプラグは濡れている、ということはガソリンも来ている。
ガソリンの匂いもそれほど変ではなかったが、一応キャブのドレーンからしばらく抜いてみた。
自分レベルで考えられるのはこれくらい。
これでだめなら、仕事の道具を下ろしたハイエースに積んでバイク屋で見てもらおう。
と思いつつセルを回したら、正解だった。
あっさりとかかった後は多少ぎこちないアイドリングから、じきにいつもの駆動音と排気音が戻ってきた。
原因はキャブ内のガスの変質だったらしい。やれやれ。
灯火類をチェックしてから近所を一回りした後は、普段通りセル一発で一安心。
とりあえず復活。
そういえば、少し前からウインカーを右へ出したときに接触が悪い事があるので、
それもなんとかしなければ。
と、思っていたので今日は午後から実家の車庫へ行き、買い置きしてあるリア・ブレーキパッドの交換と
合わせてやることにした。
まずはパッド。3万キロ近く走って残り2ミリというところ。
減らないということはディスクローターを痛めているような気もするが、こちらはまだ大丈夫そうで減り方も平滑。
1万キロで両方とも換えたくなるTDMとは大違いだ。
純正はニッシンだったがブランドにこだわりがあるわけではないので、今回はRKのFA5というパッド。
サンドペーパーを当て、ヤスリで面を取っておく。
キャリパー全体を洗ってピストンをギリギリまで押し出し、薄くシリコングリスを塗って何度か揉んでおく。
パッドピンとクリップも汚れを落としてから組むのはいつもと同じ。
後ろから見たときにキャリパーのピストンが光っているのは気分がいいものだ。
純正の鳴き止めのプレートは外すように書かれていたのだが、当たりがついていないためか取り回すときに鳴きが出ていた。
しばらく走っても同じなら、付けてみることにしよう。
***
で、ウインカースイッチ。
感触からして接触不良のようなので、内部の接触面まで開けられればなんとかなるだろうと
スイッチボックスを外してみた。
真ん中の白いのがウインカースイッチの裏側。
ビスを外してみるとやはり分割できるようになっている。
そっと上下に割ってみたら、なにやらバラバラとこぼれる細かい部品。
! ! !
…。
全部回収できないような気がしないでもなかったが、どうやらこれで全部らしい。
指しているのは+ドライバーの#1。こんな細かいことになっているとは…。
4個づつの金具とスプリングが、左のケースに収まっていたらしいが、それを裏返したまま外したので
そもそもどういう状態になっていたのかわからない。なんだか笑えて来たぞ。
が、そろそろ日が傾いてきたのでいつまでも笑っている訳にも行かず、とにかくもう一方と見比べて考える。
どうもこういうことらしい。
センターに穴のある溝が4つ。
反対側の接触面を見ると、M型の山の部分がスライドして同じように4つづつある丸い接点に
当たるようになっている。
親指で動かす部分の反対側の接点が、単に左右の接点に当たるだけかと思っていたが、
けっこう複雑な構造になっているんだな。初めて知った。
とにかくそれぞれを接点復活スプレーで拭いておこう。
ピンセットが欲しいところだったがラジオ・ペンチで代用して、なんとか元に戻すことに成功。
元のように組んでテストしてみると、ウインカーも正常に。 ほっ。
似たようなことをする場合は、配線の繋がっている側を上にして外すコト。
でないと余計な面倒を増やすことになります(笑)
仕上げにざっと洗車。順序が逆な気がするけど、気にしないように。
パッドは新しくなったしウインカーは直ったし、きれいになるんだから。
***
と、気を良くして走り出したのだが、帰り着く頃にはまた接触がおかしいorz
これはもう、接触面そのものが減っちゃってるのかも。
カワサキの部品検索で調べたら、スイッチボックスアッセンでしか出ないみたいで6000円オーバー。
北風の中がんばったのにぃ!