もう、すっかり冬。
そろそろ山間部の道は雪や融雪材が気になるし、
乾いていても路面温度が低いので、タイヤのグリップに任せるような走り方はできない。
という、新品のタイヤを楽しむには分が悪い季節だけれども、
皮剥きを兼ねてPIROT ROAD3の感触を確かめに、軽く走ってみたのは先日の事。
もう、すっかり冬。
そろそろ山間部の道は雪や融雪材が気になるし、
乾いていても路面温度が低いので、タイヤのグリップに任せるような走り方はできない。
という、新品のタイヤを楽しむには分が悪い季節だけれども、
皮剥きを兼ねてPIROT ROAD3の感触を確かめに、軽く走ってみたのは先日の事。
可児から北へ、川辺に向かうとR418に出るのでそこから東へ。
山の手に入ると木曽川沿いの通行不能部分を迂回する、丸山バイパスへ繋がる。
山間の快走路はやがてタイトな県道にぶつかり、そのまま小さな峠越えと田んぼの間を走り抜けて、
最終的にR19の迂回でよく走る県道66沿いの、みさとの道の駅の前に出る。
前にバイク屋で聞いた道が面白そうだったので、今回はそんなルートで行くことに。
ウェット性能やライフはおいおい知ることになるとして、PIROT ROAD3(以下PR3)に替えてから
住宅地の路地でも3桁県道の峠越えでも、旋回初期の向き変えがとても楽に感じるようになった。
とはいえMETZELERの名誉のためにも書いておくと、前のZ6が曲がらないと思ったことは一度もない。
それどころかヤマハ的なリアステアを忠実に伝えながら、旋回性はあくまでニュートラルという
TDMのハンドリングを活かすタイプで、Z6~Z6インタラクトと続けて履くほど個人的には
気に入ったタイヤだったのだが。
PR3はリアステアの感覚はそのままに、加えてフロントからも自然に舵角が付いていく印象で、
より積極的にマシンを旋回に導くタイプのように感じた。
それがとても自然なので、自分が上手くなったような錯覚すら覚える。
逆にこのタイヤからZ6に替えたとしたら、明らかに曲がらないタイヤと思うだろう。
これでウェットでの信頼性と、ツーリングタイヤとしての
ライフも確保されているのなら、評価されないわけがない。
独特のパターンで好き嫌いが分かれるようになったとも聞くが、
MICHELINのこのシリーズの評価が高い理由が、少し分かったような気がした。
ひとつだけ気になった点があるとするなら、Z6インタラクトより荒れた路面を拾う
キックバックが少し大きめに感じた事くらい。
でもこれはじきに慣れてしまうだろう。
初めの思惑通りAngel STにしていたら、それはそれで満足していたのかもしれないが、
それにしてもこのタイヤは作り方が上手い。
思ったところでスッと向きを変えられて、奥で巻いているコーナーでも随時ラインを修正していける安心感がある。
その結果乗り慣れたマシンがさらに乗りやすく感じる。
と、同時にこれが当たり前だと思う事は、ある種の危うさを伴うようにさえ思える。
自分のオートバイがよくできた機能部品の性能で、
さらに好ましく肉付けされて、上質な走り方ができるようになるのは悦ばしい事だ。
けれども、それは乗り手の技量によるものではなく、性能に支えられての結果なのだ。
忘れないようにしよう。
キンと冷たい午後の山道を探るように走りながら、そんな事も思った。
冷えると思ったら路肩には雪。
後の峠道には早々に融雪剤が黒光りしていて、さすがのPR3でも… という場面も。
この週末の寒波で、この辺りはまた雪が積もったことだろう。
山道はしばらくおあずけかな。
***
さて、今年も残すところわずか。
無事仕事納めを終え、車を洗って身の回りを少し片付けた。
上出来だろう。
あとは明日ちょっとだけ掃除をして、年が暮れるのを待つとしよう。
仕事が続く妻は、帰ってきてからのお楽しみに、お正月用のお酒も買ったそうだ。
夕飯の朴葉味噌をつつきながら、今夜はそんな話をした。
お正月まで持たないかもしれないけど、と笑いながら。
ぷしゅっ!