翌日は雲は残るものの、時おり陽が射す明るい朝。
濡れたメッキパーツに陽射しが映えて、イナテツさんのハーレーがとてもきれいだ。
にきさんの晴れ女効果とbarbieさんが京都から送る晴れパワーのおかげか、降水確率も30%まで下がって心配するほどでもなさそう。
朝食は内容ももちろん、iTunesで流れるBGMがとても雰囲気に合っていて、すっかりくつろいでしまった。
車体に残る夕べの雨を拭き取り、洗車したてのようなバイクに荷物を積んで出発。
ジャケットのメッシュから、長袖Tシャツ越しに感じる山の空気が気持ちいい。
長野市街から北へ向かう県道に入り、間違えたとしか思えないというかこの道絶対違うぞという細い路地になったりしつつも、ちゃんと予定のルートに戻って飯綱高原から戸隠、鬼無里へと進む。
中型を取って初めてのツーリングでこの辺りを通ったっけ…。
秋の平日で善光寺以外はガランとした雰囲気だったな、なんて昔の事をちょっと思い出したりして。
途中寄ってみたアルプス展望台。
山へ入ったらやっぱりすっかり曇ってしまい、展望も望めず。
しかも雲の動きを見ていると、後ろにある分厚い雲がどんどんこっちへ来ているような…。
それまでも時々しぶきのような小雨が降る事もあったが、そろそろちゃんとカッパを着ておこう。
と、走り出した途端土砂降り。
水が帯のように流れる峠道を、慎重に下りていく。
***
次の峠に差し掛かる頃には薄日が射してきて、ちょうど食事ができる店も見つけたので昼に。
白い蕎麦って淡白に見えるけど、味も香りもごくまっとうで美味かった。
どうも今回の雨は、休憩したり止まっている時は止んでいるけど走り出すと降り出すパターンらしく、この後も本降りになったと思ったら薄日が射したりが続く。
まるで入れ替わり立ち代り、行く先々でいろんな雨雲と走っているみたいだ。
結局最後まで期待していた、R19から403へ抜ける県道12のワインディングも雨雲の中だったのであきらめて、信州新町からはR19を淡々と下って豊科へ。
帰路に着く前ににきさんお勧めの和菓子屋に寄ったら、去年妻と来たおやきの旅に寄ったのと同じショッピングセンターだった。
ちょうどいいやとお土産におやきを買って、店内でもひとつ。
ここからは長野道から中央道に入るだけなのだが、またしても走り出す少し前から大雨。
どうせ長くは続かないのは分かってきたからしばらく待ってみたが、こういうときに限って雨足は弱まらない。
まあ、今までさんざん降られてきたから行っちゃおうかと、再び雨の中を走り出した。
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日帰りではなかなかこの辺りまでは来られない二人と一緒だっただけに、今回はちょっと残念だった。
できれば爽やかな初秋の空の下を一緒に走りたかったが、天気の事だけは誰に文句を言っても始まらない。
路上とはいえ天候や気象をまともに体で受け止めて移動する我々だから、少々の悪天ならそれなりに楽しんでしまえる方がいい。
今回の仲間は二人ともそういうタイプだったから、雨でも楽しめたのだろうな。
どこを行くにせよ、晴れた日ばかりじゃないものね。
スキーやサーフィンはもちろんそうだけど、バイクの旅も自然と向き合う一面があったりするのだ。