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カメラを手から離してみた。 [写真・カメラ]

前回とその前のツーリングではカメラを車載して撮ってみた。
なかなか思うようにはいかない反面、たまには今までには撮れなかったようなのも混じるのが
歯痒かったり面白かったり。

仰々しい.JPG

用意したのはSLIKのロアーⅡクランプヘッドと、Amazonで見つけた中国製のワイヤレスレリーズ。
レリーズ部は左手親指で操作できるようにして、運転に支障が出ないようにした。
その辺りについては次回で触れるとして、今回はその結果についての考察を。

横1.JPG

これで初めて撮ってみたのは、まだ夏空が残る頃のビーナスライン。
広角端28㎜ではたぶん画角が足りないだろうと思っていたらやはりその通りで、
なんだか中途半端な構成になってしまった。
もう少しヘルメットや車体が入ると良かったが。

たぶんタテ.JPG

ならば縦ならどうだと試してみたが、位置的にホルスターバッグが目立ってしまって、
これもいまひとつ。
斜めになっているのが解せないが、変化を出したくて意図的にやったのかも。
もう忘れた。

あと、走行中なのに走っている感じがあまりしない。
意図的に狙うものがない場合はプログラムAEにしているけれど、
車載の場合はほどほどにシャッター速度を遅くして、センターラインやガードレールが
流れるようにするべきかもしれない。

横2.JPG

そしてカーブでもやっぱり曲がっている感じがしない。
実際にはコーナーに進入しているから、車体はバンクし始めているはずなのに立ったまま。
代わりに道路がバンクしている。
考えてみると正立した車体に同じようにカメラが固定してある限り、これは仕方のないことだった。
たとえ転倒しても路面が縦になるだけで、乗り手と車体の位置関係はほとんど変わらないだろう。
私たちがイメージするようなコーナリングの写真を撮るなら、
車体が傾いてもカメラは正立を保ったままでいなければならないが、
そんなマウント方法は今のところ、私には思いつかない。

というのはともかく、とりあえずもうちょっといろいろ考えようと思ったのだった。

 

***

 

不本意.jpg

開田高原へ向かったときは、クランプヘッドに加えて横方向の持ち出しを変えられるようにと、
小型の自由雲台を付けた一脚も持って行った。
結果的にはこれで通すことになったけれども、こちらの方が良かったという訳でもなく。

F1.JPG
F2.JPG
F3.JPG

位置的にはクランプヘッドと大差ないので、アングルも似たような感じ。
場面の違う写真を組み合わせると、けっこう臨場感みたいなものが
感じられて面白い。
ただ、先行する某モデルさんがちょうどハンドガードに掛かってしまっているのが多かった。

F4.JPG

登りの右コーナーだと、ようやくそれっぽい写真になる。
これをなんとか見た目に近くならないかと傾き補正してみると。

傾き補正後.JPG

こんな感じだったのだが、なおさら画角が狭くなってしまって、これもちょっとね。
まあ、28㎜の焦点距離で前に向けている限り、多少取り付け位置が変わっても、
これくらいが限度らしい。
やはり車体にマウントするなら最低でも24㎜、欲を言えば20㎜くらいでもいいと思う。

 

で、途中から先行する事になったので、今度は後ろ向きに後続のモデルさんを狙ってみた。
走り出す前にだいたいの位置決めをして、今度はやや寄り気味にズームしてから出発。

ど真ん中.JPG

看板が写り込んでしまったけれど、今度はばっちりじゃないか。
まるでミラーを見ているみたい、と喜んだのも束の間。

左右のグラブバーにタイラップで一脚を取り付けたんだけど、
断面が丸いので走行中の振動や路面の凹凸を拾うショックで、回っていくことが判明。
カメラがだんだん上を向いていってしまった。

上を.JPG

これなんか背景もいいから、全身収まっていればけっこうヒットだったのに。

向いて.JPG

だんだんモデルさんが…。

走ろう.JPG

沈んでいく。

涙が…×3.JPG

……おーい。

 

という事が分かってから、重心を下にしたらどうかと雲台でカメラをぶら下げる方式に変更。
これでも時々チェックしないと回っているので、断面が角パイプの一脚か
あるいは三脚をリアシートに積んで、エレベーターだけ任意の距離になるように伸ばした方が
いいかもしれない。

 

そして当然出てくるブレと、ピントの問題。
そもそも振動しまくりのオートバイにカメラをほとんどリジッドマウントしているので、ブレない訳がない。
逆にぶれている方向によっては、逆に臨場感が出たりするものだから、
これについてはあまり深く考えないことにした。

けれども今どきのAFのこと、ピントはそこそこ主題に合っていてほしいが、
そうは問屋が卸さなかった。

狙ったみたいだが.JPG

これなんて狙ったみたいな構図になっているけれど、背景の木に抜けてしまっている。

なんかある?.JPG

こちらは秋の山間らしさが出ていていい雰囲気になったが、
よく見るとピントが路面の妙なところに来ていて不思議。
なんかあるのか?

と書いていて気が付いたが、今回は一応動きモノということで、
AFモードをコンティニュアスAFにしたのが裏目に出たのかもしれない。
自動選択のシングルAFの方が、被写体認識の精度は高いような気がする。
もっとも普段机の上の物を撮るときにも、なんでソコ? という所の
AFフレームを光らせるXZ-2なので、断言はできないけれども。
この辺りは設定を変えながら詰めていくつもり。

マスクどうぞ.JPG

という推察とは裏腹に、こういうどうでもいいような背景の時に限ってピントが合う不思議。
ぷんすか。

 

 

***

 


と、枚数撮った割には、まだまだ叩き台みたいなのばかり量産しているた訳だけれども。
特に一脚が回って、知らないうちにレンズがあさっての方を向いてしまわなければ、
もう少しヒット率も上がっていたろうが、その辺りは今後の糧にするとして。
それでも中にはなかなか雰囲気の出ているのもあったのが救いだった。
トリミングなしの撮ったままでこれなら、まあまあかな。
ちなみの今回の写真は、傾き補正以外ほぼ全部トリミングも加工もなし。

うむ.JPG
ふむ.JPG

 

次の機会にはもっと縦位置を使ったり、先行の仲間にカメラを付けてもらって、
自分を撮るのも考え中。嫌な顔しないように(笑)。
まだまだ課題はいろいろあるけど、この先も少しずついろんな事を試してみたいと思っている。

もちろん、最優先は自分も周りも無事帰宅で。
どんなのを撮ろうが、そんなの待ってる人なんていないもんね。

 


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コメント 11

harry

きゃー。モデルさんが素敵♪
でも沈んで行っちゃった...(笑

...ってお話じゃなかったですね。失礼。こほん。
自分も久々に車載カメラを試してみたくなりましたよ。
で、あの日に話してたようにぐっと後ろに引いて、高めの位置から
風景と一緒に走っているマシンとライダーを撮ってみたいなぁ、と。
こういう時には、昔コダックから出ていた23mmなんていうのが
欲しいですね。うーむ。
実験してみます!
by harry (2014-11-09 21:35) 

rascal

オークションでGRデジタルのⅡかⅢを格安で手に入れて
ワイドコンバージョンレンズ付けたら21mmまで行けますよ(笑)

1脚は回転しないようにガムテープを貼り付けて羽みたいにストッパー
でも付けてみる?
あとはゴムバンドで円周をひと回りさせるようにして縛ると摩擦が多くて
滑って回る事が少なかったような気がしますよ。

傾いた画像も動画だと味わいがあるんですけどねぇ。
by rascal (2014-11-10 18:35) 

YASH

★harryさん
天気も背景も良くて道も空いてて、車載撮影にはぴったりだったんですが、
まあこんなもんですよ(笑)

自分の撮りたいのも周りの情景と走ってる姿を絡めた写真なので、
必ずしもライダーが大きく写っている必要はないんです。
パニアのステーがあればそれに伸ばした一脚を沿わして、というのも
考えられますね。
でもミスティックもnineTもステーいらないから、
ここはひとつハーレー店からびよーんと伸びたシーシーバーを調達…(笑)。

★おや、rascalさん。経過はどう?順調?
GX200の電子レリーズを持ってるんだけど、それの端子を
中華ワイヤレスに繋げたらどうかなと思っているんです。
もし動作するならワイコンで19㎜になるので、車載用に復活です。

一脚を積んだのは実は不本意ながらの事情があってのことなんです。
なのでこれからもやるなら、やっぱりSLIKのクランプを使うつもり。
あれって本当にがっちり止まるんですよ。
動画もいいですよね。
ま、じっくりやっていくので、気長に待っててね。

by YASH (2014-11-10 21:00) 

HIRO

こんにちは。
試行錯誤?お疲れ様です。

一脚は、軸が丸いから重量のあるカメラを載せると…

最近のMotoGPのオンボードカメラは、リアシートカウルに、ジンバルの入ったカメラをセットして、マシンは傾いても、カメラは水平を保つ…みたいな絵を見せてくれてます。

by HIRO (2014-11-10 22:24) 

まるこ

私、モデルさんの写真がいっぱいで、嬉しゅうございましたです(*´▽`*)
by まるこ (2014-11-11 08:32) 

YASH

★HIROさん
ジンバル?と思って調べてみると、世の中にはジンバル雲台なるものが
あったんですねー。
またひとつモノを知りました。
どれくらい車体のバンクに追従しながらブレも抑えてくれるのか、
すっごい興味あるんですが、良さげなのはお値段も…。
写真の路面が水平になった時は、宝くじが当たったと思ってください(笑)。

★まるこさん
もうちょっとマシなのがあると良かったんですが。
斜め前とか斜め後ろから撮れるともっとよかったですね。
次回は私の写真もいっぱいの方向で行きたいと思いますv

by YASH (2014-11-11 21:46) 

HIRO

こんにちは。
 < どれくらい車体のバンクに追従しながらブレも抑えてくれるのか、

MotoGPのは、ユーツベにこういう映像があって、カットバックで所々にマシンやライダーは傾いているけど…という瞬間的な映像があります。
https://www.youtube.com/watch?annotation_id=channel%3A545d4e29-0000-2bb8-a763-001a11c00902&feature=iv&src_vid=J73XRDGPcpE&v=GHrNBcoRd7c

G+のライブ中継とかだと、結構長い間?観れるんですが
by HIRO (2014-11-12 10:26) 

FTドルフィン

昔僕がやった時は
タンデムステップにクランプをボルト止めして雲台付けて
車体がバンクしたとき、路面にすれすれになるように
狙いました。
いい感じには取れたけど、カメラが擦りそうで
気持ちよく走れなかったですw

高速で横向けて
並走する仲間を撮るのも
いい感じですよ!

by FTドルフィン (2014-11-17 06:34) 

YASH

★HIROさん
いろんなところを見て回ってみると、MotoGPのマウントは
もはや単なるジンバルではなくなっているみたいですね。
正立を保った画像のためにハイテクが注ぎ込まれた、
スペシャルカメラになっていたとは。
そして、そこへ及ばずとも遠からずなカメラを自作している人もいて、
なかなか興味深いジャンルになっているのを知りました。
http://hightimes.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-b153.html

とはいえ私にはそっち方面の知識は皆無なので、
もう少しアナログ路線でやってみたいと思います。

★FTドルフィンさん
>カメラが擦りそうで気持ちよく走れなかった
すごくわかります(笑)
Uターンですら意識しちゃって、ぎこちなくなるという…。
バンパー代わりにパニアでもあると心理的に違うんでしょうけどね。
てゆーか、こういうことはサブのカメラでやるもんだという事にも
気が付きました。

by YASH (2014-11-25 22:46) 

Nori

最もコントラストが高くて最も近いところにピントが合う。
というのがAFの特性だったような。
それを補うように、顔認証とかいう仕組みができてきたような。
この頃は、「soloshot」なるものもあるようで、面白いなぁと思うのですが。
まぁ、欧米の赤道儀は画像解析型だといいますのでその応用かもしれませんが。
GS君にロアー2でカメラをつけたら振動センサが働いて全く撮れなかったなんてこともありましたけど、それを思うと、いい感じに撮れているような気がします。
かく言う私は、arduino君で2軸ジンバルを作ろう作ろうと思いつつほったらかしになっていたりします。
by Nori (2014-12-02 23:08) 

YASH

★Noriさん
>最もコントラストが高くて最も近いところにピントが合う。
のはずなんですが、いったいソコの何に惹かれる?みたいな所に
合焦することってないですか?
キヤノンS110もそうで、そのわりに顔はしっかりマークするという。
AFの何をもって、というのが今ひとつわかりません。。

soloshotというのも知りませんでしたが、この手の機材の進化って
5年前には思いも寄らなかったものが現実になってますね。
これから5年後には、MotoGP車載機並みのジンバルマウントが
普通に売られていたりして。
考えるのは給電方法くらいになってるかもしれませんね。
by YASH (2014-12-08 21:40) 

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